CPAP(シーパップ:持続陽圧呼吸療法)とは、機械で圧力をかけた空気を鼻から送り込み、睡眠時無呼吸症候群の方の気道を広げて睡眠中の無呼吸を防止する治療法です。
私は7年のCPAPユーザーであり、もはやCPAPなしでは日中生活を送れないほど毎晩必ず使用しております。こんな私ですので、キャンプに行く際は必ずCPAPを持参しており、計30泊以上はCPAPと供にキャンプを実施してます。
CPAPの効果や使用感などはこちら(内部リンク)をご覧ください。
キャンプは日ごろの活動よりかなり疲れますし、二日目は川へ遊びに行ったり、長距離の運転が控えていることも多いと思いますので、睡眠効率をあげることは非常に重要となってきます。
キャンプこそCPAPを持っていく必要性が非常に高いイベントだといえます。
さらにCPAPをキャンプで使用することで睡眠時のイビキ軽減に繋がりますので、一緒に行かれる方や周りのテントの方の睡眠衛生向上の観点でも持っていくメリットは十分にありますね。
しかし睡眠時無呼吸症候群の方でキャンプを新たに始めようと思っている方の懸念点の1つに、キャンプにCPAPを持っていくことはできるのか。具体的な使用方法はどうしたらよいのか、疑問に思われる方もいらっしゃると思います。
この記事ではそんな方々に対して、キャンプでCPAPを使用する2つの方法と、それぞれのメリット・デメリットについてご紹介させていただきます。
この記事でわかること
キャンプでCPAPを使用する方法 ①電源サイトを借りる
CPAPをキャンプの際に使用する方法の一つとして、一番簡単なのは「電源サイト」を予約することです。
電源サイトの使い方
上記画像のように電源サイトでは、キャンプサイトの片隅に電源BOXがありますので、ここから延長コードで電源をひいてテント内で電化製品を使用するといった流れになります。
延長コードは貸してくれるとこも稀にありますが、ほとんどが有料レンタルなので10mくらいのものを持っていくと安心です。
私は室内用で誤魔化し誤魔化し使ってますが、本来は屋外用のものを使用することをオススメします。
それでは電源サイトを使用する際のメリットとデメリットについてご紹介します。
電源サイトのメリットとデメリット
このほかにも実際に使用するにあたっては、そのキャンプ場で許されている家電の種類や定格出力の制限などもありますので、注意が必要です。
キャンプでCPAPを使用する方法 ②ポータブル電源を持っていく
私がおススメするのは、ポータブル電源を持っていく方法です。
ポータブル電源とは
ポータブル電源は家や車などであらかじめ電気をその機械に貯めておき、キャンプ場や災害時などの電源が取れないような場所・時でも家電などが使える非常に優れた製品です。
上記画像のものは私が所有してます「PowerArQ626Wh」で、626Whの電源容量と300Wの定格出力がある製品です。
電源容量とはPowerARK626Whの場合、626Wの家電を1時間使うことができる電気を貯めておけるという意味です。
定格出力とはPowerARK626が、300Wまでの消費電力の家電を使うことができるという意味です。
ポータブル電源はこのように電気を蓄えることで、キャンプのみならず災害時でも、スマホから家電まで使えるので「一家に一台」置いておくべき製品だと考えております。
それではお持ちのCPAPをポータブル電源で動かすことができるのか。どのくらいの時間、動かすことができるか。その確認方法をご紹介します。
CPAP消費電力の確認方法
今回は私が実際に使用している「PhilipsDreamStation」での確認方法をご紹介していきます。
まずこの機械の消費電力を確認します。上記画像のACアダプターの、ピンク色マーカー部分を確認ください。
OUTPUT:12.0V~6.67Aとなっており、これが消費電力を表してます。
ここで思い出して欲しいのが、小学校で習った公式です。
V(電圧)×A(電流)=W(電力)
この公式を用いてPhilipsDreamStationの消費電力を計算します。式にあてはめますと、「12V×6.67A=80.04W」と約80Wの消費電力と分かりました。
私のポータブル電源ですと300Wの定格出力ですので、問題なく使えますね。
CPAP使用可能時間の確認方法
つづいてCPAPの使用時間について確認していきましょう。使用時間の確認には下の公式を利用します。
ポータブル電源容量(Wh)× 0.8 ÷ 使う電気製品の消費電力(W)= 使える時間(h)
0.8という数字は充電するときのロスと考えてください。
今回のケースですと、以下のようになります。
「626Wh×0.8÷80W=6.26h」となり、約6時間30分使えるいう事が分かりました。
実際には80Wの消費電力で動いている訳ではなく、もっと長くポータブル電源を使えます
私の使用状況下では、寝る前に100%のポータブル電源がCPAPのみの使用で7時間半使用しても、朝起きたら80%程度の残容量でした。スマホ充電と併用しても70%程度でしたので、使用時の消費電力は80Wよりずっと低いという事が分かります。
このことを確認するために、CPAPを装着して消費電力の確認をしましたが0~5Wの間を行ったり来たりしておりました。写真では4Wという結果でした。
先ほどの公式を使って4Wで計算すると約125時間となりました。
このことからポータブル電源でも1泊から2泊程度のキャンプであれば、CPAPを安心して使用できることをご理解いただけたと思います。
ただ私の使っているPowerArQ626WhですとAC電源が1つなので、こういったタコ足があると他の電気製品も使えて便利ですよ。ただトータルの定格出力が300Wを超えないように注意くださいね!
ポータブル電源のメリット・デメリット
現在ポータブル電源は非常に多くの製品が出ており、選ぶのが難しいですが、1台持っておくとキャンプ以外にも使えますので、非常におススメです。
まとめ
今回はキャンプ場でCPAPを使用するために2つの方法をご紹介させていただきました。
- 電源サイトを予約する。
- ポータブル電源を持っていく。
どちらの方法もカンタンであるので、ご自身の状況に合わせた選択をしていただければと思います。
またすでにポータブル電源をお持ちの場合、電気容量と消費電力を確認することで、お手持ちのCPAPが動くのか、どのくらい長さ動かせるのかを確認できますので、是非とも参考にしてください。
本日の内容は以上になります。それでは!
つまずき君